2007.10.12
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家族と住まい

家族と住まい

多様化し続ける住宅と住空間

最近、都会ではデザイナーズマンションに代表されるように、白い壁や打ちっ放しといったシンプルモダンのデザインが定着しているようです。しかしその一方でデザインの多様化といった傾向も見られます。私たちの住む但馬地方にも、こういった現象は数年前からおこっていて、シンプルモダンの考え方の家が多くなってきました。しかし一方では「お金に余裕さえあれば、二間続きの和室を取りたい」といった人たちも多く、建てかえ、改築といった場合にはプランの中に二間続きが多く取り入れられています。

住宅には「せつぞく」と「かくり」という2つのテーマがあり、戦後の高度成長期以降、住宅では懸命に「かくり(プライバシー)」が考えられてきました。これは当然のことで、今でもプランを考える上で非常に重要となっています。個室は私たちのプライバシーに深く関わり、今では個室のない住宅プランは考えにくいと思います。しかし、こう言った隔離という機能がどこかで、人と人とをつなぎ家族と家族をつなぎ、また家族と近隣をつなぐ。「かくり」がやがては「せつぞく」の機能を持つ、と言った可変性のあるデザインを取り入れてこそ上質のプランだと思っています。LDKにしても、ただ 台所と食堂と居間が一緒になっただけではなく、各階に設けられた個々の部屋をつなぐ家族の「憩いの場」として、また奥様の友人とのおしゃべりの場として、また子供達の誕生パーティの場として、その場を使うことが出来たらどんなにいいでしょう。

こう言った事が発展し、やがては 接続の機能を持った住宅になっていくのだと思います。


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