2020.04.06
HOME / 施工現場 / 現場だより /

畑の小屋から住宅を思う話

2020040608403327042.jpg























養父市H様邸 納屋工事

こんにちは、大工の柏尾です。
今回の写真は、畑の一角に納屋を建てているものです。
小さくても屋根、壁は当然ありますし、扉も必要です。
よその畑の小さな納屋は、光が漏れる隙間がいくつもあったりして、「あんな小屋でも昔はきれいだったんかなぁ」とか、失礼なことを考えながら建てていました。
 さて、この納屋と住宅との違いはなんでしょうか?
同じところを探す方が難しいかもしれませんが、まず床が無いことが大きいです。床を上げると、アプローチ部分である玄関や、手前の地面に工夫が必要です。階段状にするのか、スロープを作るのか、といった感じです。
 次に大きなことは設備関係でしょうか?
電気もガスも水道も、ありません。どこかから引っ張ってこないといけません。満足に住むためには他にもとても多くの要求を満たす必要があります。
この納屋には必要がないため、すべて省いています。
 少し考えてみるだけでも、住宅は人それぞれの要求に対し、その住宅ごとに形を変えて要求を満たしています。そして、その分、住宅にはより多くの手入れが必要になってきます。壁や床の張り替えもそうですが、設備関係は特に多くの費用が掛かります。
 納屋は大抵のことを省いているため、維持費みたいなものはほぼかかりませんが、それでも大切に使うことでよその畑の隙間だらけの小屋のようになるのを少しは遅らせることができると思います。

納屋を見てこんなこと考えるのは田舎の建築屋くらいだろうなぁと思います。この納屋は、長持ちしますように。。


 
この記事のトラックバックURL
ボットからトラックバックURLを保護しています